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生産技術センター

東芝の研究開発・技術

生産技術トピックス

セパレータを用いない新構造を採用した新型リチウムイオン二次電池を開発

  • 材料・デバイスプロセス技術

 リチウムイオン二次電池の絶縁体として一般に使用される自立膜型のセパレータを用いない、新構造の新型リチウムイオン二次電池を開発しました。
 この新型リチウムイオン二次電池では、電極材料の表面を樹脂製の極薄ファイバー膜で覆ったSkin-Coated Electrode(SCdE)を用いて、電極間の距離を極限まで近づけることで入出力と容量を同時に高めることができ、セパレータを用いないため製造コストを約半分まで抑制することが可能です。当社のリチウムイオン二次電池SCiB™に新構造を適用し、入出力、容量が1.2倍になることを確認しました。

  • * SCdE:Skin-Coated Electrode

関連論文

掲載誌名
2018年6月4日 プレスリリース
SCdE適用セル図

SCdE適用セル図

基板実装工程における静電気測定技術

  • 高密度実装技術

 半導体デバイスは、微細化・高集積化が進み、ESD(Electro Static Discharge:静電気放電)耐圧が低下してきている。基板実装工程でも、ESDによる半導体デバイスの損傷が、工程不良や市場不良の一つとなっている。しかし、従来の手法では、基板実装工程、特に製造装置内における原因特定が非常に困難であった。
 今回、実装基板の特定箇所の電荷量を測定することで、動作中の装置内でも容易に原因の特定ができる静電気測定手法を開発した。これにより、工程品質が安定し、原因特定時間や対策費用が大幅に改善された。この手法は、半導体デバイスを用いた製品の組立工程でも活用が可能である。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
基板実装工程内での静電気測定結果の例

基板実装工程内での静電気測定結果の例

非ニュートン流体に適用を拡大したインクジェット技術

  • 薄膜プロセス技術

 インクジェットは、印刷などに比べて、材料の利用効率が高いので環境負荷を低減でき、産業用途では、広告印刷をはじめ、建材や、装飾品、電子デバイス製造など幅広い分野で用いられている。
 しかし、塗布材料の多くは、粘度が高く、力のかかり方により粘度が変化する非ニュートン流体も多いので、一般のインクジェットヘッドでは吐出が難しい。
 そこで、非ニュートン流体と、力のかかり方による粘度の変化がないニュートン流体との吐出挙動の違いを流体解析で明らかにし、インクジェットヘッドの流路構造や駆動条件を適正化して非ニュートン流体も吐出できるように、適用範囲を拡大した。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
ニュートン流体と非ニュートン流体の吐出比較結果

ニュートン流体と非ニュートン流体の吐出比較結果

高安全性・低消費電力を志向したロボットアーム付きAGV

  • メカトロニクス技術

 工場内の人手不足を補完するため、工場内を移動しながら作業できる、ロボットアームを取り付けたAGV(無人搬送車)を開発した。部品を配膳して運ぶ作業などに対応できる。
 2輪駆動のAGVの上に独自のロボットアームを組み合わせた構成なので、AGVとロボットは別々でも稼働できる。今回は、アームの肘関節を垂直方向に配置することで、作業者や周辺機器とロボットの干渉を少なくした。また、アームをばねで引っ張ることで重さを支える機構にし、モーターの出力を抑えるなどの安全と低消費電力化も図った。
 東芝グループの工場で機能検証を重ね、早期の実用化を目指す。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
ロボットアーム付きAGV

ロボットアーム付きAGV

MEMSセンサーの構造・伝熱シミュレーション技術

  • 構造設計・製造技術

 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサーの設計用に、センサーの性能や信頼性を推定する構造・伝熱シミュレーション技術を開発した。
 高速応答性と低消費電力化が実現可能なMEMS水素センサーでは、センサー膜であるパラジウム(Pd)系金属ガラス膜の水素吸蔵と体積膨張の関係をモデル化し、水素濃度に対するセンサーの静電容量変化(応答性)の推定を可能にした。また、湿度などの影響を低減する間欠マイクロヒーターの熱解析により、膜の温度分布や消費電力の見積もりも可能にした。
 今後、IoT(Internet of Things)社会で大量に必要とされる慣性や音響センサーなどのMEMSセンサーへこの技術を適用することで、性能向上や開発期間の短縮に寄与していく。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
構造・伝熱シミュレーションによるMEMS水素センサーの性能推定

構造・伝熱シミュレーションによるMEMS水素センサーの性能推定

金属3Dプリンターにおける銅やアルミニウムの造形プロセス

  • 光技術

 従来よりも高速な造形を実現するLMD(レーザーメタルデポジション)方式の金属3D(3次元)プリンター試作機において、銅合金、アルミニウム合金の造形プロセスを開発した。
 3Dプリンターの実用化には、各種金属材料で造形を実証し、その性能を示すことが重要である。排熱用途向けの銅やアルミニウムは、レーザーのエネルギー吸収が小さいので、高出力レーザーでの造形が必要である。従来のパウダーベッド方式の3Dプリンターでは、高出力レーザーの照射でパウダーが飛散し、造形が困難であった。一方、LMD方式では、造形ノズルで加工点にパウダーを収束でき、高出力でも造形が可能である。高出力レーザーを搭載した試作機でプロセス条件の適正化を行い、純銅や純アルミニウムでの造形に成功した。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
金属3Dプリンターの試作機及び造形サンプル

金属3Dプリンターの試作機及び造形サンプル

200mm半導体製造ラインの自動化を実現するあやつり制御技術

  • メカトロニクス技術

 装置両面信号を後付けコントローラーが分岐取得し、画像処理によって装置両面状態を確認しながら、キーボード信号や、マウス信号、タッチパネル信号などのユーザーインターフェース信号を生成することで、装置操作を自動化するあやつり制御技術を開発した。
 この技術を200mm半導体製造ラインに適用し、ロットセット後の処理開始操作の自動化を実現した。これにより、作業者の待ち時間を減らし生産性向上に寄与している。
 今後、搬送を含めた生産ラインの自動化実現も目指していく。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
後付けコントローラーによる装置操作の自動化

後付けコントローラーによる装置操作の自動化

モーター制御定数の自動測定・調整技術

  • 制御技術

 永久磁石同期モーターは、小型・高効率であり、近年、家電や産業分野などの多くの用途で普及が進んでいる。
 しかし、このモーターの駆動には、抵抗・インダクタンスなどのモーター定数や、速度制御等の制御ゲインの設定が必要で、これらの測定と調整には高度なモーター制御の知識や経験とともに、調整のためのリードタイムが要求されるという課題があった。
 今回、当社製のモーター制御マイコンを用いて、モーターの電流・電圧・回転数の検出結果に基づいてモーター定数・制御ゲインを演算することで、人手で行っていた測定・調整工程を自動化する技術を実現した。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
永久磁石同期モーターの自動測定・調整プロセス

永久磁石同期モーターの自動測定・調整プロセス

欠陥発生プロセスを特定するSiC半導体製品向け品質管理システム

  • 設計・生産情報システム技術

 製造ラインにおける欠陥の検査データと半導体素子の品質情報を、チップ単位で突き合わせて一元的に可視化するのに加え、更に欠陥画像を切り出して解析できる品質管理システムを開発した。
 このシステムは、ウエハーが持っている結晶欠陥と、製造プロセスで発生する欠陥を区別する機能を持つ。また、欠陥が発生したプロセスや、欠陥種類ごとの影響度を簡単に把握できることが特長である。これらの情報から欠陥の発生工程を特定し、必要に応じてその工程のプロセス条件を見直すことで、欠陥の発生を低減して製造ロスを削減できる。
 このシステムを、次世代パワー半導体として期待されるSiC(炭化ケイ素)素子の製造ラインに導入し、製品の品質改善効率の向上に貢献した。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
SiC半導体製造ライン向けの品質管理システムの概要

SiC半導体製造ライン向けの品質管理システムの概要

モーターの電磁力に起因する騒音の解析技術

  • 構造設計・製造技術

 モーターに発生する電磁力がステーターを振動させ、構造体に振動が伝播(でんぱ)して発生する騒音を、磁場-構造-音響の連成解析で予測する技術を開発した。
 励起される振動モードを把握することで、部品の構造の適正化が可能になる。解析結果は、音圧レベルや音響パワーレベルで出力され、実機結果と直接比較できる。
 この技術を縦型洗濯機の運転時に発生する騒音の解析に適用した。今後、設計の上流段階で騒音を解析して評価し、設計を適正化することで低騒音化を実現する。また、試作回数や設計の後戻りの削減による開発コスト低減も可能になる。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
縦型洗濯機のモーターの電磁力に起因した騒音に対する磁場-構造-音響の連成解析フロー

縦型洗濯機のモーターの電磁力に起因した騒音に対する磁場-構造-音響の連成解析フロー

マルチノズルによるエレクトロスピニングの高速化

  • 薄膜プロセス技術

 エレクトロスピニング法は、高電圧を印加したノズルから原料である高分子溶液を射出してナノファイバー不織布を形成する方法である。産業用途への適用では、ナノファイバーの高速形成が課題であり、単位時間当たりの原料射出量を増やすために、マルチノズル化が重要となる。
 マルチノズル化では、高電圧印加に伴うノズル間の電界干渉を考慮してノズルの形状や配置を決める必要がある。
 今回、電界シミュレーションの結果を基に、ノズル間で生じる電界強度の違いを抑制したマルチノズルヘッドを実現し、エレクトロスピニングによるナノファイバーの高速形成を可能とした。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
エレクトロスピニング法とマルチノズル化による高速化

エレクトロスピニング法とマルチノズル化による高速化

製品開発におけるリスクの抽出技術

  • 高密度実装技術

 市場が要求する品質を実現するため、設計の上流段階で開発リスクを網羅的に抽出する技術を開発した。
 製品開発では、性能や、信頼性、製造性を同時に成立させる必要がある。しかし、例えば一つの性能を向上させると、ほかの信頼性や製造性が低下することがある。したがって、変更によるリスクを抜け漏れなく抽出し、それらを検証することが重要である。
 今回、技術ばらしを用いて製品全体を俯瞰(ふかん)し、製品仕様、製造工程、構成部品とリスクの関係をツリー図で可視化した。これを用いることで、設計変更によるリスクを抽出できる。
 この技術は、半導体製品の開発に適用を開始しており、今後は様々な製品に展開していく。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
開発リスクを抽出するための技術ばらしツリー

開発リスクを抽出するための技術ばらしツリー

IE技術によるフィールド作業の生産性向上

  • 生産エンジニアリング技術

 これまで、主に工場内製造ラインの組立作業での生産性向上を目的として培ってきたIE(Indutrial Engineering)技術を、社会インフラ製品の現地据付作業などのフィールド領域にも展開し、現場管理に有効なツールの開発と実運用化に取り組んでいる。
 現地据付工事では、タブレットの活用で現地作業の実績工数や工事進捗などの現場情報を効率良く取得できるようになった。更に、それらのデータをIE手法で分析し、課題を抽出して対処した施策の効果も定量把握する改善サイクルを回している。また、保守・点検業務にも有効なツールとして、音声による作業ガイダンスと入力機能の開発も進めており、実用化を目指してトライアルを実施した。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年の技術成果
IE改善手法のフィールド作業への適用による生産性向上

IE改善手法のフィールド作業への適用による生産性向上

分子動力学法を用いた座屈不良解析の高精度化

  • 薄膜プロセス技術

 半導体デバイスの微細化に対応した応力シミュレーション技術を開発した。
 半導体デバイスでは、微細化に伴って機械的強度が低下し、微細パターンが波状に変形する座屈不良という新たな問題が顕在化している。微細パターンのドライエッチング時に、表面酸化に伴って発生する応力が、座屈不良の原因となっているが、膜厚が数nmしかない表面酸化層の応力測定は困難であった。
 そこで、分子動力学法を用いて表面酸化層に発生する応力を定量的に解析し、得られた応力値を有限要素法の座屈解析に反映させることで、座屈不良の発生を高精度に予測する手法を開発した。
 この技術を、次世代半導体デバイスのプロセス構築に適用した。開発の初期段階で、座屈の危険性が高い工程を抽出して不良を低減するための指針を提示することで、開発コスト低減と歩留まり向上に寄与している。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年のハイライト
分子動力学法を用いた座屈不良解析の高精度化

分子動力学法を用いた座屈不良解析の高精度化

SEM画像での機械学習を用いた良品比較検査技術

  • 光技術

 走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)の画像から、機械学習を用いて、半導体配線パターンのよれや倒壊などの不良判定を自動的に行う良品比較検査技術を開発した。
 従来、SEM画像による配線パターンの不良判定は、基準良品画像と比較することで検査していたが、この方法ではあらかじめ基準良品画像を計測しておくことが必要であった。
 そこで今回、配線パターン設計図とSEM画像の対応関係を事前に学習した機械学習のモデルを用いることで、設計図からの仮想的な基準良品画像の生成に成功した。これにより、基準良品画像の計測が不要になり、計測時間を短縮して効率的に検査できるようになった。

関連論文

掲載誌名
東芝レビュー 2018 Vol.73 No.2 2017年のハイライト
SEM画像での機械学習を用いた良品比較検査技術

SEM画像での機械学習を用いた良品比較検査技術

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